cocone connect株式会社

PORTFOLIOS事業

デジタルブランドの企画・開発

『セルフィ』は、2021年9月に株式会社ジークレストより譲り受けたサービスです。
事業譲受の狙いや背景、想いについて、ご紹介します。




POINT[ ポイント ]

1.
「日本カルチャー」が織り交ぜられたアバターへの、
メタバース時代に「デジタルファッションブランド」となる期待
2.
メタバース時代のブランドになるために、
守るべき「想い」と、変えていくべき「常識や価値観」
3.
「変化し続けること」を求める、cocone connectのデザイン組織

人物紹介

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冨田 洋輔

スクウェア・エニックスにてプロデューサー、グリー株式会社にて国内外の事業立上げ責任者を経てココネ株式会社へ。2020年よりココネ株式会社 代表就任。
2021年にcocone connect株式会社を設立。

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日高 幸子

2014年よりココネ株式会社入社。『ポケコロ』にてアイテムデザインチーム60人のリーダーを経て、『ポケコロツイン』『coconets』の立上げ・事業部長・アイテムデザイン統括などを歴任。
2021年よりcocone connect株式会社にデザイン統括として参画。

『セルフィ』はメタバース時代の
グローバルブランドになりうる

冨田
cocone connectはメタバース時代にピッタリなサービスやIPを求めています。投資やM&Aなどにより仲間になっていただき、ノウハウや資産・人材を投下して、成長を加速させる戦略をとるために設立した会社です。

『セルフィ』は今年で15周年を迎えるアバターサービスで、全世界で1300万人に利用されています。注目した理由は、仮想空間で過ごす時間がより重要となる「メタバース時代」において、「デジタルデザインのブランドはどう生まれるか」の解の一つだと考えたからです。

言い換えれば『セルフィ』には、グローバルで通用する“デジタルファッションのブランド”となる可能性があると考えています。
日高
『セルフィ』が仲間になると聞いたときは、驚きと同時に、素直に嬉しいという気持ちでした。先達として、同時に競うべき良きライバルとして、ずっと意識していたサービスでしたので。
冨田
デザイナー視点では、どんな部分に注目していたのですか?
日高
例えば『ポケコロ』はデフォルメの効いた可愛さが強みですが、『セルフィ』には繊細さがあります。ココネのサービスでは注力しづらい大人びたカラーを使用しているところなどに注目していました。

デザインこそ違いますが、目指す可愛いさの方向性が近いこともあって、かなり注目はしていました。一緒になることで私たちのサービスの幅もすごく広がるように思えます。
冨田
『セルフィ』は海外で数百万人のファンがいるサービスです。ゲームやアニメといった日本カルチャーに興味があるお客様に支持をいただけています。

15年という歴史、カルチャー、海外での支持基盤などを考えると、日本発のメタバースブランドになれるポテンシャルが充分にあると考えています。
日高
『セルフィ』の魅力のひとつは、3.5頭身のアバターだからこその表現です。海外のアバターは極端に高いか低いかが中心ですが、その中間のデフォルメを確立しているのは、まさに日本発祥のデザインだと言えます。日本のアニメ・ゲームテイストも織り交ぜられているので、デザイナー視点から見ても、世界で勝負するのにふさわしい作品ではないかと思っています。





ブランドとなるために守るもの、変えるもの

日高
アバターで15年の歴史は、デジタルデザインの老舗に近いものがあると思いますし、メタバース時代には、その価値がさらに積み重なっていくと考えています。

より広く認知されたブランドになるには、ジークレスト様が生み出し守り育ててきた品質や想い、お客様の期待は当然守りながらも、引き継がれた私たちだからこそできる挑戦も必要です。
冨田
独自の価値を付加していくための方針などはありますか?
日高
長く運営しているからこそ経験し、克服してきたことが多数あります。

例えば「前に、こういうデザインを出して、お客様に支持されなかった」といった過去の失敗を、過剰に学習してしまうことがあります。

もちろん同じ試みをしても、今でも失敗する可能性はありますが、成功する可能性もあります。過去の失敗は、時代に対して早すぎただけかもしれません。時代が変われば、価値観やトレンドも流転しているので、あらためて挑戦していくべきと考えています。

同様に、成功の復讐とも言える、過去に成功した法則に縛られてしまった事例もあります。自分たちが「守るべき」と信じているルールが、実はお客様は「変えることを望んでいた」という経験もしています。

結論としては、お客様が望むことを軸に考え、自分たちの常識に囚われず、変える挑戦をしていきたいと思います。





変化こそが本質。
デザインにも組織にも変わり続けることを求める

冨田
『ポケコロ』が10年伸び続け、売上も過去最高を更新し続けているように、デザインの「価値を高め続ける組織」を生み出すノウハウを教えて下さい。
日高
デザイナーの可能性を信じ、変化を期待することです。

私もいちデザイナーとして理解していますが、デザイナー(とくにアバターデザインをするようなイラストレーター)は保守的な方が多いです。新しいことを始めたり、プランナーやエンジニアなど他職種とやりとりをしたり、数字を見て分析したり、お客様の動向を調査したり、売上を気にして、自ら企画を出して周りを引っ張り、デザインをする……なんてことを望む人は正直ほぼいないと思います。

それでも、デザイナーに「もっとできるはず」と期待をかけ、裁量も広げ、役割を変え続けることが、「価値を高め続ける組織」につながります。

私たちのデザイン組織では、同じ仕事のやり方を続けることは認めないです。ひとりひとりの役割もやり方も、組織全体も留まらず、変化していくことを求めます。
冨田
たしかにファッションやアートの本質は変化ですね。

過去の価値観を否定して、新しい価値観を提案する。
否定してこその魅力なので、鉄板テーマも、勝ちパターンも、定石も続くわけがない。

だからこそ個人も組織も、変化を起こすことを目的として設計することが大切だということですね。
日高
メタバース時代に、仮想空間で人々が身にまとい個性を発揮するのはアバターです。それはデジタルのファッション、デジタルアパレルとも言えます。

私たちはデジタルのファッション業界を切り拓いてきた自負があります。デジタルアイテムに価値がつくように運営し、ときに自らトレンドを仕掛け、壊すことを続けてきました。

そのノウハウや組織の考え方を『セルフィ』に導入することで、次の15年でデジタルファッションのブランドとして確固たる地位を築きたいと思います。
冨田
お客様の期待を超えるデザインを生み出し続ける組織で、日本発のメタバースブランドに育て上げていきましょう。

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